サイディングとは?意外と知らない外壁工事の基礎知識と相場
2021.10.22
サイディングという言葉を聞いたことがあるでしょうか?建築関係の方やDIYが好きな方は知っている方も多いと思いますが、普段の生活ではあまり馴染みのない言葉です。
サイディングとは一体何のことを指すのでしょうか。種類や工事費用を解説していきます。
サイディングとは
サイディングは外壁材の一種です。主に金属製やセメント製のものが多く、外壁工事の際に使われる仕上げ材のことを指します。工事する壁の大きさに合わせてサイディングボードをカットし、繋ぎ目を張り合わせることで壁の劣化や雨漏りを防止することが可能です。
一般的に外壁工事は湿式と乾式に分かれますが、サイディングボードが使われるのはすでに成型されている板を貼り合わせる乾式になります。サイディングボードを使用する工事は比較的費用が安く、種類が多いのも特徴です。一般住宅の7割程度を占めているともいわれています。
また、耐水性にも優れているため、塗壁に比べ、経年劣化が遅い傾向にあります。サイディングの寿命は7年から8年といわれているので、そのぐらいの時期をリフォームの目安とすると良いでしょう。
サイディングの種類
サイディングには主に4つの種類があります。それぞれ特徴を見ていきましょう。
窯業系
窯業系サイディングは金属以外の素材でつくられており、セメント製のものが多いのが特徴です。費用が安価でデザインの種類が豊富であるため、最近の住宅はこの窯業系サイディングが大半を占めています。シンプルなタイル調から木目調まであらゆるデザインの外壁を施すことができるため、こだわりを持って住宅をつくれるでしょう。耐震性や耐火性もあるため、長持ちする素材でもあります。
金属系
表面に金属メッキを使用したものが金属系サイディングです。使用される金属はアルミニウムやステンレスで、窯業系サイディングほどはメンテナンスの必要性がありません。金属を使用するため、価格は高めですが、耐震性は優れています。窯業系サイディングほどデザインに種類はありませんが、最近では選択肢の幅も広がっています。スタイリッシュデザインからナチュラルなデザインまでさまざまなタイプがあります。
木質系
温かみのある外壁にしたい方は木質系サイディングがおすすめです。天然の木を使用しているため、独特な雰囲気を出せるでしょう。天然の木は耐熱性があり、室内環境も快適に維持できます。ただ、水に弱いため、こまめにメンテナンスを行う必要があります。表面塗装をしておくことで、経年劣化を遅らせることは可能なので、定期的にお手入れしましょう。
樹脂系
樹脂系サイディングはプラスチックを加工したものです。アメリカでは外壁工事の半数が樹脂系サイディングで行われています。しかし、国内ではあまり馴染みがありません。
樹脂系サイディングは劣化しにくいため、経年劣化による補修工事が不要です。さらに、重さもないため、工事がしやすいのもメリットの一つでしょう。樹脂系サイディングの重さは窯業系サイディングの10分の1程度しかありません。ただ、その分、遮音性は劣ります。
サイディングの費用
外壁工事やサイディングの補強・補修はそれぞれの状態に合わせて、塗装や張り替え、重ね張りをします。工事にはどのくらいの費用が掛かるのでしょうか。サイディング工事に掛かる一般的な費用を解説していきます。
塗装
サイディングの種類によっては定期的なメンテナンスが必要です。サイディングを再度塗装することで、外壁のひび割れや剥がれを修復できます。外壁のひび割れや剥がれをそのままにしておくと、雨漏りや住宅の劣化に繋がるため、10年に1度はメンテナンスをしましょう。
サイディングの塗装費用は面積によって金額が変動しますが、10万円から50万円程度です。見積書の内容は業者によって異なるため、内訳がしっかりと書かれているか細部まで確認するようにしましょう。
張り替え
サイディングが劣化し、外壁の見た目が悪いという場合はサイディングのリフォームをおすすめします。サイディングのリフォームは張り替えと重ね張りがありますが、張り替えは外壁を一からつくり直すため、費用が高くなる傾向があります。30坪の外壁工事をする場合のサイディングの張り替え費用は150万円から200万円程度です。
料金は高めですが、耐震性を強化させたりデザインを選び直したりできるため、建物全体のリフォームやリノベーションと合わせて行う方も増えています。
重ね張り
重ね張りはカバー工法といわれることもあります。重ね張りでサイディングをリフォームする際は既存のサイディングを撤去しないため、費用が安く抑えられるでしょう。既存のサイディングの上にそのまま新しいサイディングを張り付けます。一般的な重ね張りの費用は30坪で130万円から160万円程度です。
重ね張りのデメリットとしては、金属系のものしか選べない点が挙げられます。上からサイディングを張るため、外壁の全体的な重量が増し、耐震性が弱くなる恐れもあります。また、外壁内部の確認ができないため、建物自体が古いとすぐに劣化してしまうでしょう。
それぞれのメリット・デメリットを考慮して、サイディングのリフォームやメンテナンスを検討するようにしてください。
外壁工事にはシーリングの費用もかかります!
サイディングの工事には壁と壁の隙間を埋めるシーリングが必要です。シーリングには「密閉する」という意味があり、防水を目的に充填します。外壁の隙間をしっかりと塞ぐことで、建物内部に水が侵入するのを防ぎます。雨漏りはシーリングが劣化やひび割れすることによって引き起こされるともいわれています。
外壁工事でサイディングの張り替えや重ね貼りを行う際は、シーリングの工事も必要です。一般的なシーリングの工事費用は新しく打ち替える場合で1m辺り900円から1,200円程度、既存のシーリングに増し打ちの場合で1m辺り500円から900円程度掛かります。見積もりの際にシーリングの費用も含まれているか確認しましょう。
外壁を工事する際はデザインだけでなく、メンテナンスの必要性や頻度も考慮して選んでいくと良いでしょう。
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